2018年02月15日
救援投手起用法の推移
岩瀬がダブル1000試合達成へ
残り46
(2/12 11:00 日刊スポーツ)

中日岩瀬は昨季プロ野球最多登板記録を樹立。
通算登板数を954試合まで伸ばし、1000試合登板へ残り46試合。メジャーでも過去16人しかいない記録が近づいている。
岩瀬は偵察要員や代打代走での出場がなく、出場試合数も登板と同じ954。1000試合出場もあと46試合に迫っている。1000試合出場の最年長記録は95年金森(ヤクルト)の38歳8カ月で、40代になってから達成した選手はまだいない。今年の11月で44歳になる岩瀬が、史上初の1000試合登板と最年長1000試合出場の同時達成を目指す。

史上初の1000試合登板達成を
期待していることは言うまでもありませんが、
この記事を読んで
改めて『時代』を感じたのは、
岩瀬投手の昨シーズンまでの数字が
『954試合』で『950イニング』であること。
『クローザー=原則1イニング限定』という
慣習が定着した時代に活躍した選手であることを
この数字が物語っている気がします。
そこで、過去のドラゴンズの
主なクローザーの登板数と投球回数を
調べてみることにしました。
まずは1970年代の鈴木孝政投手
1975年=先発7・救援60 → 148イニング 21S
1976年=先発3・救援57 → 148イニング 26S
先発登板も数試合あり、救援投手なのに
なんと規定投球回数に到達しています。
スピードガンの申し子と言われた小松辰雄投手は
1979年=先発0・救援54 → 97イニング 16S
80年代前半のストッパー 牛島和彦投手は
1982年=先発0・救援53 → 77イニング 17S
1984年=先発0・救援50 → 75イニング 29S
第一次星野政権・炎のストッパー 郭源治投手
1987年=先発0・救援59 → 98イニング 26S
1988年=先発0・救援61 → 111イニング 37S
1989年=先発1・救援41 → 74イニング 25S
まだまだ この頃は、
抑え投手が2〜3イニングを投げることは
当たり前の時代でした。
90年代に入り、与田剛投手
1990年=先発2・救援48 → 88イニング 31S
1992年=先発2・救援39 → 72イニング 23S
森田幸一投手もクローザーを務めました。
1991年=先発1・救援49 → 89イニング 17S
相変わらず、投球回数は
登板数を大きく上回っています。
第二次星野政権 最初の抑えは宣銅烈投手
1997年=先発0・救援43 → 63イニング 38S
1998年=先発0・救援42 → 48イニング 29S
1999年=先発0・救援39 → 31イニング 28S
1999年の宣銅烈投手、
ここで初めてイニング数が登板数を下回りました。
岩瀬投手は、この年がルーキーイヤーです。
2000年代に入ってからは…
ギャラード投手
2000年=先発0・救援51 → 47イニング 35S
2001年=先発0・救援47 → 46イニング 29S
2002年=先発0・救援47 → 47イニング 34S
大塚晶則投手
2003年=先発0・救援51 → 43イニング 17S
いずれも 投球回数は
登板数以下の数字となっています。
そして 2004年から
クローザーとなった岩瀬仁紀投手
2004年=先発0・救援60 → 64イニング 22S
2005年=先発0・救援60 → 57イニング 46S
2006年=先発0・救援56 → 55イニング 40S
2007年=先発0・救援61 → 59イニング 43S
2008年=先発0・救援51 → 49イニング 36S
2009年=先発0・救援54 → 46イニング 41S
2010年=先発0・救援54 → 48イニング 42S
2011年=先発0・救援56 → 48イニング 37S
2012年=先発0・救援54 → 51イニング 33S
2013年=先発0・救援55 → 53イニング 36S
2014年=先発0・救援34 → 30イニング 20S
2004年を除いて、
すべてイニング数は登板数を下回っています。
『抑え投手は最後の1イニングのみ』
今では当然の起用法として
すっかり定着していますが、
こうして過去の記録を調査してみると
やはりこれは岩瀬投手が入団した頃から
根付いたもののようです。
ちなみに、
投手分業制や先発ローテーション制が
全く確立していなかった時代に
遡って記録を見てみると…
例えば…
1954年 杉下茂投手
=先発32・救援31 → 395イニング
1957年 中山俊丈投手
=先発37・救援16 → 326イニング
1958年 大矢根博臣投手
=先発38・救援15 → 329イニング
1961年 権藤博投手
=先発44・救援25 → 429イニング など、
現在では考えられない
驚異的な数字が並んでいます。

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