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2024年01月19日
立浪竜 2年間の検証&今季の光明《8》
→立浪竜 2年間の検証&今季の光明《1》

2年連続最下位から勝負の3年目を迎える中日・立浪和義監督。どうすれば逆風を追い風に変えられるのか――PL学園時代のエピソードやプロ野球関係者の証言、監督2年間の検証を通して、2024年シーズンの光明を見出してゆく。
〈#8「片岡ヘッドの言葉」/全8回の8回目〉
2014年からPL学園硬式野球部の廃部問題を取材し、学園のみならず母体であるパーフェクト リバティー教団の問題を追及してきた筆者にとって、ここ10年の仕事始めは1月初旬の土曜日に大阪市内のホテルで開催されるPL学園硬式野球部OB会の取材だった。
PL同期生・片岡ヘッドが語った
例年、現役の選手やNPBの球団で監督やコーチとしてキャンプインを控えるOBの参加は少ない。ところが、今年はOB会長を務める桑田真澄(巨人二軍監督)だけでなく、2024年シーズンより中日ドラゴンズの二軍監督から一軍ヘッドコーチに昇格してPL同期生の立浪和義を支える片岡篤史の姿もあった。
懇親会が始まってすぐ、アルコールが回らないうちに会場をいったん抜け出した片岡は、2024年シーズンの展望を口にした。
「昨年(2023年)まで監督もチームを変えようという思いでやってきたんやけど、打順がコロコロと変わったりして、周りの方々には『方向性が見えない』と指摘されたりしていた。打順を固定したくても、シーズンを通してスタメンをはれるような選手が出て来なかったのが実状で、昨年までチーム内には競争がなかったんです。3年目の今年は、キャンプから競争を促し、ある程度、メンバーを固定し、打順も固定して戦っていかないといけないと思っています」
「球団が頑張って、補強していただいた」
今オフには前巨人の中島宏之や前ソフトバンクの上林誠知という戦力外通告を受けたふたりを獲得するだけでなく、巨人を退団した中田翔とも契約した。中田はダヤン・ビシエドと一塁を、上林や新外国人でメジャー通算40本塁打のアレックス・ディッカーソンはレフトを守る大島洋平と“競争”することになるだろう。
「球団が頑張って、補強していただいた。軸となる選手、期待できる選手が入ってくれた。昨年、細川(成也)が24本塁打打ってくれましたけど、試合終盤の満塁ホームランや走者一掃の長打が出るケースがほぼなかったじゃないですか。ディッカーソンあたりが、走者を置いた時の飛び道具となってくれたら、1点が2点、3点となり、大量得点につながっていく」
さらに前阪神の山本泰寛には貴重なユーティリティープレイヤーとしての活躍を期待する。
「ある程度、メンバーは固定したいわけですが、負担を減らしてあげないといけない一面もある。どこでも守れるように山本には試合終盤までスタンバイしてもらっていて、状態が悪いスタメンの選手がいたら、ポジションを奪い取るぐらいの覚悟で臨んでもらいたい。そういう役割を期待して獲ったわけですし、全体的にそういう選択肢が増えたと思います」
「一軍のメンバーは大きく変わる」
オフの間も、立浪とは欠かさず連絡を取り合い、春季メンバーの振り分けやシーズンの構想をふたりで練っている様子だ。
「一軍のメンバーは大きく変わると思います。とりわけ二遊間は人数がだいぶ増えましたので、去年まで一軍にいた選手でも、はみ出る可能性がある。もちろん、競争が激しくなるのは外野手も同じですが」
片岡が気に掛けているのは一昨年のドラフトで亜細亜大学からドラフト6位で入団した二塁手の田中幹也だ。ルーキーイヤーの昨年はキャンプから好調を維持し、オープン戦では一時、首位打者に。ところが開幕を前に、一塁への帰塁時に右肩を脱臼し、手術を受けて前半戦を棒に振った。
「彼がセカンドやショートでスタメン出場の機会が増えると、チームが大きく変わる。しかし、キャンプで無理をさせて、もう一度、ケガをしてしまったら今度は選手生命に関わってくるかもしれない。トレーナーの意見にも耳を傾けながら、田中の状態を見守っていきたい」
「監督も昭和の野球をやろうなんて思ってない」
立浪というPL時代からの盟友とコンビを組み、チーム改革を進めてきた。だが、PL的ともいえる昭和の野球を今の時代に持ち込んでいるわけではない――片岡はその点を強調した。
「去年、ようけ叩いてくれましたけど、監督も昭和の野球をやろうなんてぜんぜん思ってないよ。俺らの時代と同じことをしたら、今の選手は誰もおらんくなる。勝つために何を変える必要があるのか。この2年間、現代の選手たちがどうしたらうまくやりやすくプレーできるか、監督も考えてきた。ただまあ、一番大事なのは、負けたことに対して、選手が一番悔しいと思わないといけないということ。大野(雄大)が言っていたように、選手が変わらないとあかんし、僕ら(首脳陣)も変わらなあかん。本来ならそれは、オーナーが言う言葉やけどね(笑)」
大野の発言を蒸し返す余裕すら片岡にはあり、報道陣に対してこう釘を刺した。
「大野も本気でチームを良くしたいと思って言っているわけやから、その辺、誤解のないように」
立浪と片岡が率いる中日にとって正念場の3年目が始まる。
〈完〉
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大補強の中日は本当に変わるか?
「方向性が見えない」の指摘に
“立浪和義の参謀”片岡篤史が語った
「昭和の野球をやろうなんて思ってない」
《1/16(火) 11:01配信 Number Web》

来季から中日の一軍ヘッドコーチに
昇格した片岡篤史(写真は2021年)
photograph by JIJI PRESS
昇格した片岡篤史(写真は2021年)
photograph by JIJI PRESS
2年連続最下位から勝負の3年目を迎える中日・立浪和義監督。どうすれば逆風を追い風に変えられるのか――PL学園時代のエピソードやプロ野球関係者の証言、監督2年間の検証を通して、2024年シーズンの光明を見出してゆく。
〈#8「片岡ヘッドの言葉」/全8回の8回目〉
2014年からPL学園硬式野球部の廃部問題を取材し、学園のみならず母体であるパーフェクト リバティー教団の問題を追及してきた筆者にとって、ここ10年の仕事始めは1月初旬の土曜日に大阪市内のホテルで開催されるPL学園硬式野球部OB会の取材だった。
PL同期生・片岡ヘッドが語った
例年、現役の選手やNPBの球団で監督やコーチとしてキャンプインを控えるOBの参加は少ない。ところが、今年はOB会長を務める桑田真澄(巨人二軍監督)だけでなく、2024年シーズンより中日ドラゴンズの二軍監督から一軍ヘッドコーチに昇格してPL同期生の立浪和義を支える片岡篤史の姿もあった。
懇親会が始まってすぐ、アルコールが回らないうちに会場をいったん抜け出した片岡は、2024年シーズンの展望を口にした。
「昨年(2023年)まで監督もチームを変えようという思いでやってきたんやけど、打順がコロコロと変わったりして、周りの方々には『方向性が見えない』と指摘されたりしていた。打順を固定したくても、シーズンを通してスタメンをはれるような選手が出て来なかったのが実状で、昨年までチーム内には競争がなかったんです。3年目の今年は、キャンプから競争を促し、ある程度、メンバーを固定し、打順も固定して戦っていかないといけないと思っています」
「球団が頑張って、補強していただいた」
今オフには前巨人の中島宏之や前ソフトバンクの上林誠知という戦力外通告を受けたふたりを獲得するだけでなく、巨人を退団した中田翔とも契約した。中田はダヤン・ビシエドと一塁を、上林や新外国人でメジャー通算40本塁打のアレックス・ディッカーソンはレフトを守る大島洋平と“競争”することになるだろう。
「球団が頑張って、補強していただいた。軸となる選手、期待できる選手が入ってくれた。昨年、細川(成也)が24本塁打打ってくれましたけど、試合終盤の満塁ホームランや走者一掃の長打が出るケースがほぼなかったじゃないですか。ディッカーソンあたりが、走者を置いた時の飛び道具となってくれたら、1点が2点、3点となり、大量得点につながっていく」
さらに前阪神の山本泰寛には貴重なユーティリティープレイヤーとしての活躍を期待する。
「ある程度、メンバーは固定したいわけですが、負担を減らしてあげないといけない一面もある。どこでも守れるように山本には試合終盤までスタンバイしてもらっていて、状態が悪いスタメンの選手がいたら、ポジションを奪い取るぐらいの覚悟で臨んでもらいたい。そういう役割を期待して獲ったわけですし、全体的にそういう選択肢が増えたと思います」
「一軍のメンバーは大きく変わる」
オフの間も、立浪とは欠かさず連絡を取り合い、春季メンバーの振り分けやシーズンの構想をふたりで練っている様子だ。
「一軍のメンバーは大きく変わると思います。とりわけ二遊間は人数がだいぶ増えましたので、去年まで一軍にいた選手でも、はみ出る可能性がある。もちろん、競争が激しくなるのは外野手も同じですが」
片岡が気に掛けているのは一昨年のドラフトで亜細亜大学からドラフト6位で入団した二塁手の田中幹也だ。ルーキーイヤーの昨年はキャンプから好調を維持し、オープン戦では一時、首位打者に。ところが開幕を前に、一塁への帰塁時に右肩を脱臼し、手術を受けて前半戦を棒に振った。
「彼がセカンドやショートでスタメン出場の機会が増えると、チームが大きく変わる。しかし、キャンプで無理をさせて、もう一度、ケガをしてしまったら今度は選手生命に関わってくるかもしれない。トレーナーの意見にも耳を傾けながら、田中の状態を見守っていきたい」
「監督も昭和の野球をやろうなんて思ってない」
立浪というPL時代からの盟友とコンビを組み、チーム改革を進めてきた。だが、PL的ともいえる昭和の野球を今の時代に持ち込んでいるわけではない――片岡はその点を強調した。
「去年、ようけ叩いてくれましたけど、監督も昭和の野球をやろうなんてぜんぜん思ってないよ。俺らの時代と同じことをしたら、今の選手は誰もおらんくなる。勝つために何を変える必要があるのか。この2年間、現代の選手たちがどうしたらうまくやりやすくプレーできるか、監督も考えてきた。ただまあ、一番大事なのは、負けたことに対して、選手が一番悔しいと思わないといけないということ。大野(雄大)が言っていたように、選手が変わらないとあかんし、僕ら(首脳陣)も変わらなあかん。本来ならそれは、オーナーが言う言葉やけどね(笑)」
大野の発言を蒸し返す余裕すら片岡にはあり、報道陣に対してこう釘を刺した。
「大野も本気でチームを良くしたいと思って言っているわけやから、その辺、誤解のないように」
立浪と片岡が率いる中日にとって正念場の3年目が始まる。
〈完〉
(「プロ野球PRESS」柳川悠二 = 文)
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Posted by ドラドラしゃっちー at 07:07│Comments(0)
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